森林用語集


制度・情報関連

公図(こうず)

土地の境界や形状、地番、道路、水路の位置を確定するための地図です。その起源は明治時代で、租税徴収の目的で作成されました。
公図には、所在、地番、縮尺、精度区分、座標系番号又は記号、分類、種類などの項目があり、わかっている部分のみが記載されています。
公図の取得は、最寄りの登記所や法務局証明サービスセンターの窓口での交付請求のほか、郵送による交付請求、インターネットでも取得が出来ます。

出典:「登記情報提供サービス」一般財団法人 民事法務協会

固定資産評価証明書(こていしさんひょうかしょうめいしょ)

不動産の物件価値(固定資産評価額)を証明する文書です。
登記申請に必要な登録免許税は、固定資産評価額から算出します。
固定資産評価証明書は、当該が所在する市区町村の役所、出張所、証明書発行コーナー等で取得ができます。
委任状があれば第三者の請求も可能です。

J-クレジット制度(じぇいくれじっとせいど)

省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組みによる、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
 
出典:「J-クレジット制度サイト」経済産業省

市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき)

市街化を抑制すべき区域です。建物が建てられない、許可が必要など、土地活用に制限がかかります。

森林経営管理制度(しんりんけいえいかんりせいど)

森林経営管理制度とは、経営管理が行われていない森林について、市町村が仲介役となり森林所有者と林業経営者をつなぎ、適切な森林管理が行えるようにする制度です。
2019年4月に施行されました。市町村は森林所有者に対して、自身で管理するのか、経営管理を市町村へ委託するのかなど、森林経営に関する意向調査を実施します。
 
出典:「森林経営管理制度」林野庁

森林経営計画(しんりんけいえいけいかく)

「森林所有者」又は「森林の経営の委託を受けた者」が、自らが森林の経営を行う一体的なまとまりのある森林を対象として、森林の施業及び保護について作成する、5年を1期とする計画です。
一体的なまとまりを持った森林において、計画に基づいた効率的な森林の施業と適切な森林の保護を通じて、森林の持つ多様な機能を十分に発揮させることを目的としています。
森林経営計画を作る事で、森林組合の維持管理や税制上の特例措置、一部補助事業や交付金、低利融資などが受けることが出来ます。
 
出典:「森林経営計画」林野庁

森林計画図(しんりんけいかくず)

都道府県が森林計画作成のために整備している地図です。
林班図と呼ばれる事もあります。民有林(国が所有する森林以外の森林)を「林小班」という森林の単位で区切って表示しています。
地籍調査が行われていない事が多い山林では、森林計画図を基におおよその場所の見当をつける事もあります。
所有権、面積など土地に係る諸権利及び立木地区の評価について証明するものではありません。
森林計画図は、当該森林のある都道府県の森林担当部署にて取得が可能です。
森林所有者が申請・取得ができます。

森林認証制度(しんりんにんしょうせいど)

森林認証制度は、独立した第三者機関が環境・経済・社会の3つの側面から一定の基準をもとに適切な森林経営が行われている森林または経営組織などを認証し、その森林から生産された木材・木材製品にラベルを付けて流通させることで、消費者の選択的な購買を通じて、持続可能な森林経営を支援する民間主体の取り組みです。
 
出典:「森林認証制度」環境省

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)、東京 2020パラリンピック競技大会では森林認証制度で認証された木材や紙などの調達基準が設けられ、積極利用がされています。
当グループでは、三好森林の約900haで2019年5月7日にFSC®(FSC®-C148460)およびSGEC(SGEC/31-21-1362)の森林認証を取得しています。

森林簿(しんりんぼ)

森林の所在地や所有者、面積や森林の種類、材積や成長量など、森林に関する情報を記載した台帳の事です。
所有権、面積など土地に係る諸権利及び立木地区の評価について証明するものではありません。
森林簿は、当該森林のある都道府県の森林担当部署にて取得が可能です。
森林所有者が申請・取得ができます。

相続(そうぞく)

個人が亡くなった際に、その者と一定の親族関係にある者が財産上の権利・義務を承継すること。債務などのマイナス財産を含みます。

地籍調査(ちせきちょうさ)

境界の位置と面積を測量する調査であり、地籍図の記載内容を基に位置を特定する事が出来ます。
山林における地籍調査の進捗率は約45%と低く、いまだ多くの山林には、境界や面積に現状との乖離があります。
地籍調査が行われていない山林では、森林簿、森林計画図などを用いておおよその位置を探します。

登記簿謄本/登記事項証明書(とうきぼとうほん/とうきじこうしょうめいしょ)

不動産の物理的状況や権利関係を記載した帳簿のことをいいます。この情報を基に権利者・抵当権などの確認や手続き等を行います。
登記簿の取得は、最寄りの登記所や法務局証明サービスセンターの窓口での交付請求のほか、郵送による交付請求、インターネットでも取得が出来ます。
 
インターネットによる登記情報の取得 「登記情報提供サービス」一般財団法人 民事法務協会

林地台帳(りんちだいちょう)

市町村が、森林所有者や境界等の情報をとりまとめたもの。
台帳情報の一部を公表、森林組合や林業事業体等の森林整備の担い手に提供することにより、所有者等を特定する作業にかかる時間とコストを削減し、施業の集約化や森林整備のために活用されることを目的としています。
林地台帳は、当該森林のある市区町村の森林部署にて閲覧・取得が可能です。
森林所有者が申請・閲覧が出来ます。

費用・税金関連

固定資産税(こていしさんぜい)

資産価値(土地、家屋及び償却資産)に応じて、所有者に対し課税する財産税のことです。

山林所得(さんりんしょとく)

山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡したりすることによって生ずる所得をいいます。
ただし、山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合は、山林所得ではなく事業所得か雑所得になります。
また、山林を山ごと譲渡する場合の土地の部分は、譲渡所得になり確定申告が必要です。

譲渡所得(じょうとしょとく)

山林を山ごと譲渡する場合の土地の部分は、譲渡所得になります。
山林の売買では、立木と土地を分けて考えるため、立木は山林所得、土地は譲渡所得でそれぞれ課税、確定申告をします。

森林環境譲与税(しんりんかんきょうじょうよぜい)

納税者から徴収した森林環境税を、森林整備や木材利用の促進・普及啓発を実施する市町村やそれを支援する都道府県に一定の基準で譲与するものです。
森林環境税の課税に先行して2019年度より開始されました。

森林環境税(しんりんかんきょうぜい)

手入れが行き届いていない森林を整備する目的で、国税として一人年額1,000円を個人住民税に上乗せして徴収されます。2024年から課税が始まります。

登録免許税(とうろくめんきょぜい)

登録免許税は不動産などについての登記や登録、特許、免許などついて課税されるものです。
2019年度の税制改正により、土地の売買による所有権の移転登記等の軽減税率の適用期限が2021年3月31日まで2年延長されることになりました。

一般用語

広葉樹(こうようじゅ)

葉が広く平たいサクラやケヤキ、ブナなどの樹木のこと。重くて硬いものが主流で、強度があり、キズが付きにくく、材料として内装材や野球のバットなどとして多く利用されています。

山林(さんりん)

登記簿に記載される地目のひとつ。「耕作の方法によらないで竹木の生育する土地」とされています。
森林と同義語で使われています。

人工林(じんこうりん)

人の手により苗木の植栽、播種、挿し木等が行われた森林のこと。日本の森林面積の4割を占めています。
主にスギやヒノキなどの針葉樹が植生され、戦後に植栽されたスギやヒノキが、今伐採適齢期を迎えています。

針葉樹(しんようじゅ)

細長い葉を持つ樹木。マツやスギ、ヒノキなど。比較的成長がはやく、幹がまっすぐ伸び、軽くて扱いやすい事から柱や梁といった建築用材として多く利用されます。 

森林組合(しんりんくみあい)

森林組合は、森林所有者が出資して設立した協同組合です。森林所有者の森林経営のために、経営指導、施業の受託、共同購入、林産物の加工・販売など、組合員が共同で利用する様々な事業を行っています。
 
出典:「森林組合の育成」農林水産省

天然林/自然林(てんねんりん/しぜんりん)

人の手によることなく、自然の力によって成り立った森林のこと。
日本の森林面積の5割を占めています。鳥や動物、風などにより周囲の樹木から運ばれてきた種子が発芽・成長して形成されているため、多様な種類や年齢の樹木が混在します。主に広葉樹が植生しています。
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